マンションが老朽化したらどうする?知っておきたい住民の選択肢

マンションが老朽化したらどうする?知っておきたい住民の選択肢

マンションは高額な買い物ですから、できるだけ長く住みたいと考える人も多いでしょう。しかし、購入時は新築だったマンションも、年月が経過すればだんだんと劣化していきます。

長く安心して住み続けるために、マンションの老朽化によってどのような問題が起こるのか、また、問題を解決するためにはどのような方法がとれるのか、あらかじめ知っておきましょう。

マンションの寿命は何年?

マンションを資産価値という観点から見た場合、RC造の場合の耐用年数は47年と定められています。しかし、国土交通省の「中古住宅の流通促進・活用に関する研究会」の報告書(2013年9月)によると、物理的寿命は推定117年ということです。新築で購入したマンションが、購入者が存命中に寿命を迎えて、住み続けられなくなるということは、ほとんど考えられないでしょう。

ただし、117年間、一切メンテナンスをしなくても快適に住み続けられるということではありません。マンションは、建築から年月が経過するとともに、だんだんと設備の不具合を起こすようになってきます。特に、問題が起こりやすい箇所に配管がありますが、配管の寿命はおよそ20年から30年程度です。やはり、適宜メンテナンスを行っていく必要があるでしょう。

寿命の前に大規模修繕や建て替えを行うケースが多い

築年数が経過したマンションは使い勝手が悪いことから、だんだんと空室が増えていく傾向があります。入居者が減って管理組合がうまく機能しなくなったり、管理費や修繕積立金の未納が続いたりすると、マンションの管理がおろそかになってしまいます。適切な修繕が行われなくなると、マンションはより一層老朽化が進み、住みづらくなるという悪循環に陥ってしまうでしょう。

このような事態を防ぐために、メンテナンスではなくマンション自体を建て替えるという選択をする管理組合もあります。マンションの建て替えは、住人の5分の4以上の賛成があった場合に実行されます。

建て替えは、築30年から40年程度で行われたケースが多くなっています。しかし、建て替えを実行するマンションは多くありません。ほとんどのマンションでは、メンテナンスや大規模修繕を定期的に行うことで、マンションのクオリティを維持しています。

マンション老朽化のサイン

マンションが老朽化してきたかどうかは、単純に築年数だけで判断するものではありません。まったく同じ築年数であっても、使用している部材や建築方法、日頃のメンテナンス、立地などによって、劣化の度合いは変わってきます。

マンションの老朽化がどの程度進んでいるかは、実際のマンションの状態を確認することで簡易的にチェックすることができます。見るべきポイントをいくつかご紹介しましょう。

壁のひび割れ

外壁やエレベーターホールなどにひび割れが出てきたら、マンションの老朽化が進んでいるといえるでしょう。

壁のひびは、マンション自体の耐久性にもかかわる問題です。それほど築年数が経っていないビルでも、メンテナンス不足や自然災害などの影響で、ひびが出ることもあります。

配管トラブル

マンションが古くなり、配管がさびると、錆の混じった赤茶色の水が出るようになってしまいます。また、配管が経年劣化によって割れると、水漏れなどの原因にもなります。

防水塗装のはがれによる水漏れ

屋上の防水加工が十分でないと、雨漏りなどの原因になります。雨漏りや壁からの浸水が起こると、建物の躯体自体が腐食する原因にもなり、マンションの劣化を大幅に進めてしまいます。

マンションが老朽化したときの、住民の選択肢は3つ

マンションの老朽化がどの程度進んでいるのかは、大規模修繕を行うタイミングなどに、定期的に専門業者にチェックしてもらうことで確認できます。通常は、傷み具合に応じたメンテナンスを行えば住み続けられますが、メンテナンスが不十分であったり、修繕では対応できない激しい老朽化があったりした場合、マンションに住めなくなってしまいます。

実際に、現存しているマンションであっても、老朽化が進んだことから水漏れや電気系統のトラブルがしょっちゅう起き、トイレや風呂の水が流れなくなることも珍しくないといった物件もあります。このような物件に住み続けるのは、あまり現実的ではないでしょう。また、災害が起こった場合の安全面を考えても、このようなマンションを放置するのはおすすめできません。

通常の居住に耐えられないほどマンションが老朽化したとき、住人がとれる選択肢は次の3つです。

建て替え

マンションの建て替えには、通常の修繕とは比べものにならないほど、多額の費用が必要となります。建て替えを選択した場合は、マンション住人はこの費用を負担しなければいけません。その代わり、建て替えが済んだ後は、これまでよりもずっと資産価値の高い新築マンションを手に入れることができます。

建て替えは、全住民の5分の4以上が賛成した場合に実行できます。もし、建て替えが可決された場合、反対していた住民も「自分は参加しない」というわけにはいきません。住み続けたいのであれば、建て替え費用の分担をしなければいけなくなります。

反対に、費用負担をしてでも立て替えたいと考えていても、反対する人が全体の5分の1以上いる場合は、そのままの状態で住み続けなければならなくなります。

立ち退き

建て替えが可決されたものの、どうしても費用負担をしたくないという住人がいた場合、区分所有権分の補償をすることで、マンションから立ち退いてもらうことになります。

ただし、区分所有権の補償がどの程度になるのかは、立ち退きをする人としない人のあいだで意見が折り合わないことも珍しくありません。合意に至るまでには、多大な時間と労力がかかる可能性があります。

取り壊し

その場所に住み続けることをあきらめ、取り壊しを行う方法です。住民の5分の4以上の賛成で、取り壊しと跡地の売却をすることができます。取り壊しをした場合、住人は区分所有割合で補償を受けることになります。

マンションの建て替えは賛同を得るのが難しい

マンションの老朽化が進んだ場合、その場所に住み続けるためには建て替えをするしかありません。しかし、建て替え費用は、修繕積立金だけではまかなうことができないため、保有している部屋の資産価値に応じた費用負担が必要になります。

さらに、建て替え中の仮住まいや、仮住まいへの引越し、仮住まいから立て替えたマンションへの引越しと、2回の引越し費用が必要です。間取りが変わってしまえば、それに合わせて家具類を買い替えなければならない可能性も出てくるでしょう。

このように、費用負担が重くのしかかることから、マンションの建て替えはなかなか住民の賛同を得ることができないケースが多くなっています。その結果、住みづらさを感じながらも老朽化したマンションに暮らし続けたり、いよいよ住むことができなくなって廃墟化してしまったりといった問題が起こるのです。

マンションが老朽化する前に住み替えるという選択も

マンションの老朽化が進んでいるにもかかわらず、ほかの住人の賛同が得られず建て替えが行えないという状況に陥ると、状態が悪くて売ることができず、建て替えもできず、住み続けるには不便という、八方ふさがりになりかねません。

このような事態を回避する方法のひとつに、住み替えがあります。古く、資産価値が低いマンションは、将来子供に残してもかえって迷惑になるということもあるでしょう。タイミングを見計らって手放し、新しいマンションに住み替えることを視野に入れておくことをおすすめします。

マンションの建て替えは、自分の思いどおりに行うわけにはいかない

マンションを保有する場合、自分一人の思いどおりのタイミングで、建て替えや修繕を行うわけにはいきません。

マンションは大切な資産です。老朽化が進んで資産価値が下がるのをそのままにしておくのではなく、どのように資産を守っていくのかを考えて、将来を見据えた計画を立てておきましょう。

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現在価値

現在価値とは、マンションバリュー独自のロジックによって算出された現時点における推計価格です。

マンションバリューでは、同一マンション内における新築時価格の平均に、新築時価格と中古価格から割り出された騰落率を掛け合わせ、現在価値を算出しています。

※特許出願中

騰落率

騰落率は、マンションの価格が新築時と現在とで、どれだけ変化があったかを示したものです。新築時と現在の価格が変わらない場合は騰落率0%となります。

※実際の流通価格を保証するものではありません。予めご了承ください。

マンションスコア

【マンションスコアとは】
不動産マーケティング会社のマーキュリーが20年間蓄積したデータを用いて分譲マンションを定量的・客観的に評価した独自基準です。
マンションデータを「資産性」「立地」「建物」の3つの視点でポイント化し、その合計を総合点としています。

【資産性とは】
資産性とは現在価格や流通率、再販価値などをもとに採点したものです。

【立地とは】
立地とは最寄り駅までの距離や最寄り駅の駅力(乗降客数)、住環境(用途地域)などをもとに採点したものです。

【建物とは】
建物とは物件の築年数や共用部の充実度、事業主の信頼度などをもとに採点したものです。

値上がり・値下がり率

過去に2件以上の中古事例があったマンションを対象として、直近2件の中古事例の騰落率を比較、差をポイント換算したものです。

値上がり・値下がり率の例

中古事例1

  • 募集時期 2017年3月
  • ○○マンション101号室
  • 新築販売時3,000万円
  • 中古流通時2,800万円
  • 騰落率 -6.67%

中古事例2

  • 募集時期 2017年4月
  • ○○マンション303号室
  • 新築販売時4,500万円
  • 中古流通時4,600万円
  • 騰落率 +2.22%
-6.67% → +2.22% = +8.89ポイント

中古事例

2009年以降、マンションバリューが独自に収集した事例の一覧です。
※成約価格ではありません。

賃貸事例

2013年以降、マンションバリューが独自に収集した事例の一覧です。
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