マンションでバーベキュー!広いベランダでならできる?できない?

2020年09月25日

マンションを持っている人の中には、広々としたベランダでゆったりと日差しを浴びたり、お茶を飲んだりするのが楽しみという人もいるでしょう。しかし、マンションのベランダでやってはいけないことの線引きは、いったいどこにあるのでしょうか?
ここでは、バーベキューに焦点をあてて、マンションのベランダでできるのかどうかを解説します。自宅でバーベキューを楽しみたいという人は、ぜひ参考にしてください。

マンションのベランダは専用ではなく共用部分

「自分が買った住戸なんだから何をしてもいいだろう」と思うかもしれませんが、実はマンションのベランダは「専有使用権が認められている共用部分」です。
自身の専有部分ではないので、ベランダの色を勝手に塗り替えたり、リフォームしたりすることはできません。同様に、どこまで自由に使っていいかについても、部屋の中とは異なる決まりが設けられています。

そもそも、マンションのベランダは、火災発生時など、万が一のときの避難経路になる場所ですから、「非常時には自分以外の人が勝手に立ち入る可能性もある場所」という認識を持っておくべきでしょう。
物理的にバーベキューができる広さがあったとしても、「ベランダでバーベキューをしてもいい」ということにはならないのです。

マンションの規約「使用細則モデル」での禁止行為

マンション規約は、マンション管理組合が独自に設けているものですが、多くの場合、公益財団法人マンション管理センターの「使用細則モデル」をベースに作成されています。
この使用細則モデルでは、対象物件内での「騒音、振動、悪臭および煤煙等を発生させる行為」や「引火、発火および爆発のおそれのある物品の製造、所持または持ち込み」を、禁止事項として挙げています。

バーベキューは、対象物件内で煤煙を発生させる行為に該当しますし、バーベキューセットは引火のおそれがある物品であると考えることもできます。このような規約があるマンションでは、基本的に室内はもちろん、ベランダでのバーベキューは禁止行為だといえます。
また、バルコニーや屋上テラスについての細則として、「緊急避難の妨げとなる物品の設置または放置」や「バルコニーおよび屋上テラスの通常の用法以外の使用」などを禁じている場合もあります。 バーベキューセットの設置や使用は、緊急避難の妨げになる行為であり、バルコニーおよび屋上テラスの通常の用法以外の使用に該当すると考えられることから、これらの規約にも違反する可能性が高いでしょう。

マンションの規約になければベランダでバーベキューをしてもいい?

ベランダでのバーベキューについて、マンションの規約に書かれていない場合や、最上階のルーフバルコニーだから隣接住戸の緊急避難の妨げにならないだろうと考える人もいるかもしれません。では、例外であれば、バーベキューをしてもいいのでしょうか?
答えは、ノーです。規約にないとしても、近隣住民とのトラブルに発展する可能性があるのでやめておきましょう。次に挙げる、ベランダでのバーベキューが周囲に及ぼす問題について考えてみてください。

火を使うことによる問題

ベランダで火を使うことで、何かの拍子に火の粉や灰が周囲に飛んでしまう可能性があります。また、煙が近隣の住宅に流れていき、洗濯物についてしまったり、部屋に入り込んだりすることもあるでしょう。
なお、ベランダの床の上で直接火をつけるような行為は、絶対にしてはいけません。ベランダに施された防水加工が焦げてしまうと、雨水が下地に染み込み、雨漏りの原因になるおそれもあります。雨や台風によって被害が拡大してしまいかねませんから、これは大きなリスクです。

このような問題は、近隣住民だけでなく、ベランダでバーベキューをする当人にとっても問題です。バーベキュー施設のような広さがない場所でバーベキューをすることで、火の粉を避けられなかったり、トラブルが起こったときに対処しづらかったりする可能性もあります。

においの問題

マンションの共用廊下を歩いていると、周囲の家から料理のにおいが漂ってくることがあります。しかし、このようなにおいは、台所の換気扇から換気口を通って屋外に出たもので、換気扇に設置しているフィルターを通って出てきている場合もあり、におってくる時間もさほど長くはないでしょう。

ところが、ベランダは屋外ですので換気扇はありません。バーベキューといえば肉を焼くことが多いはずです。肉の脂などが混じった煙やにおいが直接周囲に広がってしまいます。そして、バーベキューを行うあいだ、断続的に食材を焼いていれば、そのにおいは絶え間なく周囲に拡散されるのです。
ベランダを開けて洗濯物や布団を干そうとしたときに、隣からバーベキューの強いにおいが流れてきたら、どう思うでしょうか。多くの人は不愉快に感じて、洗濯物を干すことをやめ、窓を固く閉ざすでしょう。

騒音につながる

バーベキューを黙々と無言で行うという人は、あまり多くないでしょう。気心の知れた友人や家族とワイワイ盛り上がりながら、肉や魚を焼くというのがバーベキューの醍醐味です。
しかし、マンションのベランダでこのような行為に及ぶと、近隣の住民への騒音問題に発展しかねません。バーベキューの騒音問題は、一戸建てであっても近隣トラブルになることがあるほど深刻なものです。隣家との距離が壁一枚というマンションでは、より一層意識する必要があるでしょう。

どうしてもマンションでバーベキューがしたい!

さまざまな問題があっても、自宅マンションでバーベキューがしたいという人は、まず、規約で禁止されていないかどうかを確認してください。
問題がなさそうであれば、以下のポイントに気を付けて、周囲の人とのトラブルを生まないように行いましょう。

<近隣に配慮したバーベキューのやり方>

・無塩ロースターを利用する
・近隣の住宅に火の粉や灰が飛ばないよう注意する
・うるさくならないよう参加者全員が配慮する
・近隣の住宅に事前に声をかけておく

しかし、なるべく声を出さずにバーベキューをするというのは、あまり現実的ではありません。また、近隣の住宅に声をかけて許可を得ていたとしても、内心は「嫌だな」と思われていて、後から管理組合に苦情を申し立てる可能性があります。やはり、マンションのベランダでのバーベキューは避けたほうがいいでしょう。

「どうしてもマンションでバーベキューがしたい」という人は、バーベキューガーデンがある物件を選んで購入するのがおすすめです。敷地内にバーベキューができるスペースが別途設けられているマンションなら、周囲に気兼ねすることなく、思い切りバーベキューを楽しむことができるでしょう。
また、住み替えは難しいがバーベキューがしたいというときは、「キッチンで焼いた物をベランダに持っていって食べる」というのもおすすめです。
机や椅子の設置ができるかどうかもマンション規約によって変わりますが、ベランダで火を使うわけではありませんから、多くの問題を回避できるでしょう。ただし、騒音問題には十分に気を付けるべきです。

「せっかく広々としたベランダがあるのだから、思い切り楽しみたい!」という気持ちもわかりますが、近隣トラブルに発展すると、住みづらくなってしまうおそれもあります。できるだけ問題の起こりにくい方法を模索し、難しい場合はあきらめも肝心です。

ベランダでのバーベキューはトラブルにつながることもある

新型コロナウイルスによる外出自粛をきっかけに、自宅でバーベキューをしたいという声が多くなったといわれています。しかし、いくら専用庭や広々としたルーフバルコニーであっても、共同住宅の一部であることを忘れてはいけません。

庭のある一戸建てでも近隣に住宅がある場合、バーベキューはやめるべきとされています。ましてやマンションは、床や天井、壁一枚で隣の住戸とつながっています。一般的なベランダはもちろん、広いルーフバルコニーであっても、バーベキューをすると周囲に煙やにおいが漂ってしまいますし、参加人数が多い場合には騒音問題にもつながりやすくなりますので、やめておきましょう。
自身がまだマンション購入前で、自宅バーベキューに憧れるという場合は、バーベキューガーデンなどの専用設備があるマンションを選ぶことをおすすめします。