観葉植物にはたくさんの種類があり、それぞれ適した環境や育て方などが異なります。枯らしてしまったり、部屋の雰囲気にマッチしなかったりといった購入後の失敗を招かないためには、マンションに適した室内向けの観葉植物選びが大切です。
そこで、マンションライフで楽しめる室内向け観葉植物の選び方や育て方についてご説明します。
室内向け観葉植物でマンションライフに彩りを!室内観葉植物の選び方
- マンションバリューマガジン編集部
- 株式会社マーキュリー
マンションに観葉植物を置くことで得られる効果とは?
観葉植物を室内に1つ置くだけでも、グリーンがアクセントになって、部屋全体の印象がおしゃれに見えるようになります。特に、窓が少なく無機質になりやすい部屋では、視界に観葉植物が映ることによるリラックス効果も期待できるでしょう。高層階など、窓から自然が見えにくい部屋では、積極的に観葉植物を取り入れるのもおすすめです。
なお、観葉植物を部屋に飾ることで得られるのは、視覚的なリラックス効果だけではありません。
植物には、光合成によって酸素などの有機物を作り出す力があり、その際、二酸化炭素を吸収するため、室内の空気を清浄する効果が期待できます。アメリカ航空宇宙局NASAの開発過程で発見され、「エコ・プラント」に分類された約50種の観葉植物の中には、ホルムアルデヒドなどの有害物質を除去する効果もあることが認められています。
また、観葉植物の葉から放出される水分やマイナスイオン、フィトケミカルという物質などによって、カビやバクテリアなどの繁殖を抑制するとともに、自然な潤い効果も期待できるといわれています。
観葉植物をマンションの室内に置くことで、「おしゃれなインテリアとして室内環境を向上させる」「健康面での効果が期待できる」など、さまざまなメリットが得られるのです。
マンションで育てる観葉植物の選び方
さまざまな効果が期待できる観葉植物ですが、日当たりが限られ、気密性も高いマンションで育てる際には、選び方にポイントがあります。観葉植物を枯らすことなく楽しむためにも、次の点を意識しましょう。
葉が落ちにくい
観葉植物の観賞を一年中楽しむためには、葉が落ちにくい品種を選ぶのがおすすめです。頻繁に落葉するタイプに比べて、掃除の手間を省くことができます。
日当たりが良くない所でも育つ
観葉植物の成長には日光が欠かせませんが、マンションでは、一辺からしか日差しが入らない間取りの部屋も少なくありません。窓から離れた場所や日当たりの良くない部屋に飾るときは、日陰に強い品種を選ぶようにしましょう。
病害虫に強い
観葉植物の中には、病害虫のつきやすい品種があります。マンションの室内で病害虫が湧いてしまうと、ほかの観葉植物にも被害が及びやすくなる上、住人の健康にも影響を及ぼすおそれがあるので、できるだけ病害虫に強い品種を選ぶことが大切です。
手に入りやすい
観葉植物は、置き場所に合わせて種類を変えたり、複数の鉢をまとめて置いたりと、さまざまな楽しみ方ができます。日々の世話も必要になることから、一般的な育て方で元気に育つ、価格も手頃で手に入りやすい品種を選ぶといいでしょう。
初心者にも育てやすい観葉植物7選
マンションに観葉植物を置きたいと考えているなら、まずは育てやすい品種から始めると、少ない負担で室内にグリーンのある暮らしを楽しめるようになります。
初心者におすすめの観葉植物は、おもに次の7種になります。
ポトス
ポトスは、50種近い品種があり、鮮やかな緑色が印象的な、つる性の観葉植物です。日当たりがそれほど良くないマンションでも育てやすいことから、初心者向けの観葉植物としても知られています。
<ポトスの育て方>
レースのカーテン越しなど、直射日光があたらない程度の明るい場所が最も適していますが、蛍光灯の下くらいの明るさでも十分成長します。ただし、窓がなく、使うときしか電気をつけないトイレや洗面所などでは枯れてしまいますので、週に3~4回は窓際に移動するなどして、日光にあててあげる必要があります。また、寒さにも弱いため、冬場の室温にも注意が必要です。
サンスベリア
サンスベリアは、NASAが発表したエコ・プラントの中でも、特に高い空気清浄効果が認められた観葉植物です。暑さや乾燥に強いアフリカ原産の多年草で、病害虫もつきにくいため、マンション室内での育成にも適しています。まっすぐに伸びる特徴的なフォルムは、どんなインテリアにもマッチするでしょう。
<サンスベリアの育て方>
耐陰性がある一方で過湿に弱いため、水をやりすぎると根腐れを起こします。また、熱帯地方の植物であることから、寒さにも弱い傾向があります。5℃を下回ると枯れてしまうことがありますので、冬場は室温に注意しましょう。
テーブルヤシ
その名のとおり、テーブルヤシはテーブルサイズのヤシ科の観葉植物です。寒さに弱いので、冬場でも暖かいマンションに適しているといえるでしょう。シュッとした葉の形が、インテリアのおしゃれ感をアップしてくれます。
<テーブルヤシの育て方>
テーブルヤシは風通しの良い場所を好みますが、エアコンの風が直接あたると枯れることがあります。また、水はけが悪いと根腐れを起こしますので、水はけのいい観葉植物用の土に植えるようにしましょう。併せて、葉の表面に霧吹きで水をかける「葉水」を定期的に行うと、病害虫の発生を予防できます。冬場は成長が止まるので、水やりは週1~2回程度に控えることが長持ちさせるポイントです。
モンステラ
モンステラは、切り込みの入った特徴的な葉っぱのインテリア性が高く、人気を集めている観葉植物です。モンステラをモチーフにしたオブジェやインテリア雑貨も数多く出ているため、観葉植物と雑貨を上手に組み合わせてインテリアを楽しむのもおすすめです。耐陰性が高いので、マンションでも育てやすい品種です。
<モンステラの育て方>
モンステラは、直射日光にあたると葉焼けを起こすので、レースのカーテン越しや蛍光灯の下で育てましょう。耐陰性のある品種ですが、日照が不足すると茎が細く、間延びして育つ「徒長(とちょう)」という状態になります。葉のデザイン性が崩れるため、日陰に置くときは、毎日4時間以上はレースのカーテン越しで日光にあてることが大切です。多湿を好み、室内の湿度を上げると元気に育ちます。
パキラ
パキラは、太い幹と手のひらのような葉っぱが特徴的な観葉植物です。葉の形が紅葉にも似ていることから、和室のインテリアにもなじみやすいです。上手に育てると20m程の高さまで成長するので、育つ過程を楽しんだり、インパクトのある観葉植物を飾ったりしたい人に向いています。
<パキラの育て方>
パキラは、耐陰性が強い一方で直射日光にも耐えられるので、観葉植物の初心者でも育てやすいでしょう。ただし、寒さには弱いので、冬場は室内の暖かい所へ移動しておくのがおすすめです。環境が急激に変わると葉を傷めやすいので、季節の変わり目に移動させておきます。同様に、日光にあてる際にも、日差しに慣らすように少しずつ光の強い場所へ移動するようにしましょう。
ウンベラータ
ウンベラータは、ハート形の葉っぱがかわいらしい、どのようなインテリアにもマッチする観葉植物です。原産地のアフリカでは10mを超える高さにまで成長しますが、室内向けの観葉植物では1.5mくらいであることが多く、マンションでも飾りやすいサイズです。
<ウンベラータの育て方>
直射日光にあて続けると葉焼けを起こすので、レースのカーテン越しなど、明るめの日陰に置くのが適しています。風通しのいい場所を好む半面、エアコンの風には弱く、直接あたり続けると葉が傷みやすくなります。風通しが悪すぎると病害虫が湧くので注意が必要です。寒いと葉が落ちますが、暖かくなると自然に葉をつけ始めるので、暖かい部屋に飾ると一年中グリーンを楽しめます。
ゴムノキ
ゴムノキは、耐暑性と耐乾性に優れた、マンションの室内で育てやすい観葉植物です。ゴムノキの名前のとおり、剪定すると白い樹液が出ます。ラテックスアレルギーの人などはアレルギー反応を起こす可能性がありますので、注意しましょう。
<ゴムノキの育て方>
室内でも育てやすい植物ですが、健康に育てるには週に3~4回ほど日光にあてるようにしましょう。寒さに弱いため、10℃以下になると成長が止まりやすくなります。冬場は暖かい部屋に移動したほうが安心です。
観葉植物を育てるポイント
観葉植物を長く楽しむには、日々の世話が大切です。元気に育てるための水やりと置き場所のポイントは次のとおりです。
水やりは土が乾燥してからでOK
室内に置いている観葉植物の水やりは、土が完全に乾燥してから行うことで根腐れを防げます。その際、受け皿に水が溜まるくらいたっぷり与え、10分ほどしたら受け皿の水を捨てましょう。また、適度に葉水を行うと、葉に虫がつくのを防げます。
置き場所は風通しの良いところを選ぶ
適した置き場所は種類によっても異なりますが、風通しの良さは観葉植物の育成に欠かせません。また、直射日光のあてすぎは葉焼けの原因となるため、レースのカーテン越しに日光があたるくらいの場所が望ましいでしょう。
インテリアとして観葉植物を楽しむポイント
観葉植物は種類も豊富なだけに、どこにどのような種類を置けばいいのか悩むこともあるでしょう。そんなときは、葉の色味やデザインが、インテリアのテーマや家具の色調にマッチする観葉植物を選ぶと、室内になじみやすくなります。鉢の色も意識すると、より統一感が生まれます。
室内のアクセントとして大きめの観葉植物を置きたいときは、部屋のコーナーやソファの後ろといった空間の余剰部分に置くことで、部屋全体の印象を引き締めることができます。一方、小さなサイズの観葉植物は、パソコンやテレビといった電子機器のそばや、カウンターの一角に置くほか、壁掛けにしてオブジェ風に飾るなど、さまざまな楽しみ方が可能です。置ける場所がないときは、垂れ下がるタイプの観葉植物を天井から吊るすとおしゃれ感を演出できます。
室内向け観葉植物はさまざまな楽しみが詰まっている
室内向けの観葉植物は、マンションライフに彩りを添えてくれるだけでなく、季節ごとの異なる表情や育っていく過程でも、見る人を楽しませてくれます。
水やりや日当たりなどの注意点はありますが、初心者向けの種類であれば、それほど大変な思いをすることもなく、観葉植物を育てる楽しみが味わえるでしょう。インテリアにマッチした観葉植物で、ナチュラルな空間演出を楽しんでみてはいかがでしょうか。
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