マンション購入を検討する際に、「理事会」の存在が気になるという人もいるでしょう。また、マンションを購入し、理事会の存在は知ってはいるものの、何をしているのかよくわからないまま、なんとなく面倒な存在として敬遠している人もいるようです。
ここでは、マンションの理事会の実態や、実際に理事になったらどうしたらいいのかなどについてご紹介します。
マンションの理事会の仕事って?理事になったらどうすればいい?
- マンションバリューマガジン編集部
- 株式会社マーキュリー
マンションの理事会はマンション所有者の代表
マンションの理事会とは、いったいどういう存在なのでしょうか。
マンションを所有している区分所有者は、そのマンションの「管理組合」の一員になります。この管理組合から代表を選出して、実際のマンション運営や管理について話し合いを行うのが「理事会」なのです。
マンション所有者で作る管理組合の代表が理事会ですから、マンションを借りているだけの賃借人や、マンションの所有権を持っていない子供などは、管理組合の一員ではなく、理事会にも選ばれません。
マンションの理事会はなぜ必要?
実際にマンションの管理は、管理会社主体で行われます。しかし、管理会社はあくまでも外部の存在ですから、マンションに住んでいる人たちの決定がなければ動くことができません。
そこで、マンションの理事会が管理会社の提案に対し、承認を行ったり、意見を申し立てたりすることになります。また、マンションの理事会は、「管理会社を変える」ということを管理組合に提案することもできます。以上のことから、理事会はマンション内の自治を保ち、住人が快適に住み続けるために必要な存在といえるでしょう。
理事になったら何をする?
実際に理事に選ばれた場合は、月に1度など、マンションごとに決められた間隔で行われる理事会に参加します。マンションの理事会では、管理会社からの会計報告や、今後のメンテナンス計画等について報告を受けたり、トラブルや苦情等が出たりした場合は、どのように対応するかを検討・実施したりします。
また、管理会社によるマンションの管理が適切になされているかどうかのチェックを行うとともに、要望を管理会社側に伝えたり、管理会社からの提案を精査したりします。
マンションの理事会でよくあるトラブル
マンションの理事会のトラブルとして、「理事になったのにまったく発言しない人がいる」とか「理事会を欠席しがちな人がいて不公平」「自己主張が多くて鬱陶しい」といったトラブルが起こることがあります。
また、マンションの理事会と管理会社の意見や方向性がうまくかみ合わず、ちぐはぐな運営になってしまうこともあります。
理事の決め方を輪番制にしているマンションも多くあります。ですから、マンションのことに詳しくない人や会議が苦手な人もいることを意識し、それでも理事会はマンションの管理組合の代表として、組合の意見をくみ取った運営ができることが望ましいでしょう。
理事会参加は拒否できる?面倒な場合の回避法
「マンションの管理組合の一員であれば、必ず理事にならなければならない」という法律があるわけではありません。ですから、理事を拒否したからといって、訴えられたりマンションを退去させられたりということは考えにくいでしょう。
しかし、実際に拒否するのは簡単なことではありません。マンションの理事会に参加しているのは、全員が同じ共同住宅に住んでいる人たちです。その人たちに対して、かたくなに「自分は協力しない」と言い張るというのは、今後、快適に住み続ける上でも得策とはいえないでしょう。
しかし、「どうしてもやりたくない」という人や、理由があってできないという人もいるでしょう。実際にどのような回避策があるのか、いくつかご紹介します。
延期してもらう
理事は、多くの場合1年交代の輪番制ですが、特別な事情があると認められれば、理事になるタイミングをずらすことができるでしょう。例えば、「理事会が日曜日に開催されているが、自営業の稼ぎ時で軌道にのるまでは、その時間帯に店を空けることができない」「日曜日はホームヘルパーさんが休みなので、母の介護をしなければならない」といった場合です。
このような、誰が考えても仕方がないという理由がある場合は、次の理事と順番を交換してもらうなどして、理事会への参加を延期することも可能な場合が多いでしょう。まずは理事会に相談してみてください。
家族の別の者に出てもらう
「理事になったけれど、どうしてもそういった集まりが苦手」という人もいるでしょう。マンションの理事会は、絶対に家主が出なければならないということはありません。家主が苦手なのであれば、家族のほかの誰かが参加すればいいのです。
ただし、マンションの理事は、基本的にマンションを所有している人がなるものです。所有者が夫か妻どちらかの場合、配偶者が理事になれるか、あるいは理事会に代理出席できるかというのは、各マンションの規約によって異なりますので、事前に確認しておきましょう。
お金を支払う
負担金の支払い等をすることで、理事になることが免除されるという規約を作っているマンションもあります。また、第三者を外部理事として雇うという方法もあります。こちらも各マンションの規約によって異なりますので、事前に確認しておきましょう。
住みやすさのためにあるマンションの理事会
ここまで、マンションの理事会の意義や、選ばれた場合の回避方法などについてご紹介してきました。しかし、避けるのはよほどの理由がないと難しいですし、前述したように「自分は協力しない」と言い張るのは、今後、快適に住み続ける上でも得策とはいえません。 面倒なことは避けたいものではありますが、「自分も住みやすくするため」という意識で取り組んでみるのもいいかもしれません。実務については管理会社のサポートがありますから、あまり不安がらずに挑戦してみてください。
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