賃貸マンションから引越しをするときは、管理会社に連絡をして、退去手続きをする必要があります。実際に引越しをする直前になって連絡をするのでは間に合いませんので、注意が必要です。
具体的に、いつ、何をすればいいのか、賃貸マンションから引っ越すときの流れについてご説明します。
マンション退去時のやることリスト!退去の流れと費用を理解しよう
- マンションバリューマガジン編集部
- 株式会社マーキュリー
- マンションの退去が決まった後の流れ
- 1. 賃貸借契約書をチェックし、退去時の規定を確認
- 2. 規約に従って解約の予告を行う
- 3. 立ち合い日の決定
- 4. 引越し
- 5. 物件の退去立ち合いと鍵の返却
- 6. 敷金の返還・原状回復費用の徴収等
- 退去時にかかる費用
- 解約日までの家賃
- 短期解約違約金
- 原状回復費用
- 借主が負担する原状回復費用の種類
- マンション退去時の注意点
- 1 契約解除の通知ができているか確認する
- 2 新居への引越し日と退去日をできるだけ合わせる
- 3 最初からあった傷と新たについた傷を説明する
- 4 退去前にはある程度掃除をしておく
- 5 引越しの荷物が残っていないようにする
- マンションの退去は計画的に
マンションの退去が決まった後の流れ
マンションの退去が決まってから、退去手続きが完了するまでには、次の6つのステップを踏む必要があります。
1. 賃貸借契約書をチェックし、退去時の規定を確認
マンションを退去することが決まったら、まず、入居時に取り交わした賃貸借契約書を確認しましょう。賃貸借契約書には、退去時についての規定が記されています。どのような決まりになっているのか、再確認してください。
なお、退去時の規定については、入居した時点で一度チェックしておくことをおすすめします。退去日(解約日)の「1ヵ月以上前に管理会社に連絡」というのが一般的ですが、中には2ヵ月以上前に連絡が必要な物件もあります。そのような場合は、早めの準備が必要になるからです。
2. 規約に従って解約の予告を行う
賃貸借契約書に記された規約に従って、賃貸借契約の解約を予告します。電話でいいのか、書類を提出するのかなど、予告の方法も契約によって異なるため、必ず規約に従うようにしてください。
なお、賃貸借契約書が見当たらない場合や、読んでもよくわからないというときは、管理会社に連絡して、「引っ越すことになったが、退去の連絡はどのようにすればいいか」と質問してみましょう。また、書面を提出する場合も、一度管理会社に電話連絡を入れておくと、その後の手続きがスムーズに進みやすくなります。
3. 立ち合い日の決定
引越しの日を決めたら、立ち合い日を決めて管理会社に連絡しましょう。立ち合いは荷物をすべて運び出した状態で行うため、引越しから退去日までのあいだに設定します。引越しシーズンや月末は、管理会社が立ち合いの予約で混み合うことがあるので、できるだけ早めに連絡することをおすすめします。
4. 引越し
賃貸マンションから新しい住まいへの引越しを行います。引越し業者に依頼せず、自分自身で引越しを行う場合は、荷物の積み残しや家具類を移動する際の傷に、十分注意してください。
5. 物件の退去立ち合いと鍵の返却
引越しが完了した後、管理会社や貸主とともに物件の中を確認します。賃貸マンションを退去する際は、「退去立ち合い」を行って、部屋に荷物などが残っていないことを確認し、修繕箇所や原状回復の範囲を決めなければなりません。荷物が残っていないかを見るとともに、部屋の中に新たな傷がないか、破損した設備はないかなど、原状回復の範囲についてもチェックされます。退去日までは家賃が発生しますから、退去立ち合いは引越し直後に設定するのが一般的です。
退去立ち合い後、部屋の鍵を返却し、物件からの退去が完了となります。
6. 敷金の返還・原状回復費用の徴収等
入居時に敷金を預けていた場合、借主が負担すべき原状回復費用を差し引いた金額が返還されます。原状回復費用が高額で敷金では足りない場合や、敷金が無料の物件などの場合、追加で費用が請求されることもあります。この場合は、請求内容を確認して費用を支払いましょう。
退去時にかかる費用
新しく賃貸マンションに入居するときは、前払い賃料や敷金、礼金、仲介手数料といった費用がかかります。同様に、賃貸マンションを退去する場合も、いくつか必要になる費用があるため、確認しておきましょう。
解約日までの家賃
家賃は多くの場合、1日から月末までの1ヵ月間に対して毎月発生するものです。しかし、マンションの賃貸契約を解約し、退去する日が必ず月の末日になるとは限りません。その場合、賃貸借契約書の規定に応じて解約日までの家賃がかかります。
家賃の計算方法には、日割り、月割り、半月割り(15日までに退去した場合は家賃の半額、それ以降に退去した場合は全額かかるなど)などがあります。日割りの場合は、いつ退去しても損をするということはありませんが、月割りの場合、引越しのタイミングが1日ずれただけで、1ヵ月分の家賃が新たに発生してしまうことにもなりかねません。賃貸借契約書を確認して、なるべく無駄が発生しない退去日を検討しましょう。
短期解約違約金
賃貸借契約の内容によっては、入居から短期間で契約を解除した場合、違約金が発生する可能性があります。これについても、引越し前に規約を確認しておきましょう。
原状回復費用
原状回復費用は、多くの場合、入居時に支払った敷金の中から支払われます。そのため、新たに発生するのではなく、預けておいた敷金の中からその金額を徴収した上で、残りが返金されるケースがほとんどです。ただし、敷金が不足した場合は、新たに請求される可能性もあります。
借主が負担する原状回復費用の種類
原状回復費用とは、賃貸マンションを入居前の状態に戻すために必要な費用のことです。部屋のクリーニングや壁紙の張り替え、エアコンクリーニング、ふすまの張り替え、網戸の張り替え、壊れた棚の補修、クッションフロアの張り替えなどが原状回復に含まれるものです。
これらの金額は、すべてを借主が負担する必要はありません。借主が負担しなければいけないのは、自分自身が傷をつけたり壊したりした部分を直すための費用です。経年劣化による原状回復費用については、貸主が負担することになっています。
とはいえ、実際には、一般的な部屋のクリーニング費用や、経年劣化によって黄ばんだ壁紙の張り替え費用などを請求されるケースもあります。あまりに高額な原状回復費用を請求されたり、納得のいかない項目があったりした場合は、管理会社や貸主に問い合わせてみましょう。国土交通省が定めたガイドラインがありますので、退去が決まったら一度目を通しておくといいかもしれません。
マンション退去時の注意点
最後に、マンションを退去するときに覚えておきたい5つの注意点をご紹介します。トラブルを起こすことなく、すっきり退去できるように心掛けておきましょう。
1 契約解除の通知ができているか確認する
郵送やFAXで契約解除の通知を送った場合、本当に送れているのか確認しておく必要があります。もし、「届いていません」といわれてしまった場合、予定どおりの退去ができなくなってしまう可能性があるからです。
契約解除通知を出した後は、退去立ち合いの日程を決めなければいけませんから、届いたころを見計らって電話で確認しておくと安心です。
2 新居への引越し日と退去日をできるだけ合わせる
賃貸借契約が解除されるのは、引越し日ではなくあくまでも退去日です。そのため、引越しの後、1週間も2週間も後で退去立ち合いを行った場合、それだけ家賃が多く発生してしまいます。なるべく無駄な家賃が発生しないように、引越し日と退去日を検討しましょう。
3 最初からあった傷と新たについた傷を説明する
退去立ち合いでは、借主がつけてしまった傷や破損箇所の確認をすることになります。入居時からついていた傷や破損箇所がある場合は、「自分が原因ではない」ということをしっかり説明しましょう。入居時に傷の写真を撮っておいた場合は、そのことも併せて伝えます。
4 退去前にはある程度掃除をしておく
退去後は、プロのハウスクリーニング業者が入るため、それほど神経質に掃除をする必要はありません。しかし、引越しが終わった後は、簡単に掃除をしておくことがマナーです。部屋をきれいにしておくことで、退去立ち合い時の印象も良くできるでしょう。
5 引越しの荷物が残っていないようにする
部屋に荷物が残っていると、退去立ち合いのときに引き取る必要が出てきます。万が一、そのときも気付かないまま退去してしまった場合は、処分費用や返送費用が必要になる可能性が出てきます。残存物がないよう、十分確認をしてください。
マンションの退去は計画的に
賃貸マンションを退去するときは、少なくとも1ヵ月以上前に通知をする必要があるケースがほとんどです。
引越し日や退去立ち合いのスケジュールなどを調整する必要もあるため、計画的に手続きを進めましょう。
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