マンション・アパートなどの集合住宅に住む人にとって、悩むのが表札を掲げるかどうかではないでしょうか。表札は、玄関のドアの横や郵便受け・メールボックスなどにつける名札のこと。住人の名前を書き、「そこに誰が住んでいるか」を知らせる役割を持っています。
しかし、プライバシー保護の観点から、「大勢に見られる場所に名前を掲示するのはちょっと…」と掲出をためらう人もいるでしょう。
今回は、マンションに住む人にとって表札が必要かどうかを調べてみました。
マンションに表札は必要?掲出するメリット・デメリット
- マンションバリューマガジン編集部
- 株式会社マーキュリー
マンションで表札を出すか出さないかは自由
マンションに住む場合、表札を出す・出さないは個人の自由です。マンションの住人は表札を必ず出さなくてはいけないという義務はありません。郵便や宅配の誤配を心配する人もいますが、マンションの部屋番号がわかれば、誤配はあまり心配する必要はないようです。
2014年に、三井不動産グループがマンションの管理組合を対象に行った「マンション・コミュニティに関するアンケート調査」では、「ほとんどの住戸で表札を掲げている」が29%、「掲げている住戸は多い」が36%という結果が出ています。表札の掲出は義務ではありませんが、多くのマンションで表札が掲げられていることがわかりました。
マンションで表札を掲出するメリット
マンションに表札を掲げることで、どのようなメリットがあるのでしょうか。
来訪者が迷わない
まず、来客が迷わないというメリットがあります。初めて訪れるマンションでは、部屋番号がわかっていても不安ですから、表札があると安心でしょう。また、部屋番号と名前の両方を確認できるため、より確実に郵便物や荷物が届きます。
住民と交流するきっかけになる
表札があることによって、マンションのほかの住民に名前を覚えてもらうことができます。まったく知らない人に声はかけづらいですが、名前がわかることで挨拶や交流のきっかけになりやすいでしょう。コミュニティ形成に役立つといえます。
このほか、表札によって、玄関先で個性やオリジナリティをアピールできるというメリットもあります。
災害時の安否確認や支援に役立つ
表札が、最大のメリットを発揮するのは災害時です。表札を出していると、隣近所の住民や救援者が名前を把握できるため、被災時に安否確認や支援で声をかけてもらいやすくなります。高齢者や体の不自由な人、小さな子供がいる世帯にとっては、大きなメリットといえるのではないでしょうか。
マンションで表札を出すデメリット
では、マンションに住む場合、表札を掲出するデメリットはあるのでしょうか。懸念されることをご紹介します。
不特定多数に名前を知られる
マンションにおける表札のデメリットとしては、不特定多数に名前が知られてしまう点が挙げられます。同じマンションの住民に知られるのはメリットになることもありますが、訪問販売や悪徳セールスなどのあやしい訪問者にまで知られてしまうのは不安な点です。
「オートロックのマンションで、住民以外の出入りがないから大丈夫」と考える人もいるでしょう。しかし、オートロックでも、住民や宅配業者などの出入りの際に、悪意のある第三者の侵入は考えられます。詐欺や悪徳商法のターゲットになる可能性がないとも言いきれません。
防犯上のリスクがある
名字がわかることで、宅配を装ってドアを開けさせる犯罪の手口もあります。特に、女性の一人暮らしなどでは、防犯上の観点からデメリットとなるかもしれません。
マンションで表札を掲げるときの注意点
マンションで表札を掲出する際は、表札にどこまで情報を書くか注意しましょう。フルネームで表札を出した場合、表札に書かれている名前から住民の性別が知られてしまいます。家族全員の名前を載せた場合などは、家族の性別や家族構成がわかってしまい、ライフスタイルも推測される可能性があります。訪問販売や詐欺などを行う悪徳業者に狙われるおそれがあるため、表札を掲げる場合、載せるのは名字だけが無難でしょう。
一人暮らしの場合は防犯上の観点でデメリットが多く、あまり表札の掲出は望ましくありません。特に女性の一人暮らしなら、やめておいたほうが無難でしょう。
また、掲出できる表札のサイズは、アパートやマンションによってさまざまです。表札を注文したり購入したりするときは、サイズやタイプをよく確認しましょう。
なお、玄関ドアやメールボックスはもちろん、表札を取り付ける「表札入れ」もマンションの共有部分ですから、変更したい場合はマンション管理規約の確認が必要です。どうしても交換したい場合は、マンションの管理組合や管理会社に相談してください。
メリット・デメリットを考慮して表札の掲出を決めよう
マンションなどの集合住宅に住む人にとって、表札は必須ではありません。表札を出す・出さないは個人の自由です。
マンション内のコミュニティ形成に役立つ、災害時に安否確認がしやすい、誤配を防げるといったメリットはありますが、デメリットがないわけではありません。メリット・デメリットをよく考えて、表札の掲出を決めましょう。なお、表札を掲出する場合は、フルネームや家族構成を第三者に知られないよう、名字だけ載せることがおすすめです。
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